雨が証す「環境」

2009年11月24日 16時43分 | カテゴリー: 活動報告

 広島,長崎に原爆が落とされた後,放射能をたっぷり含んだ黒い雨が被災者の身体を濡らし,川を黒く染めた。ドイツでは化学物質に汚染された酸性雨により広大な森が枯れた。雨はその土地の環境を直接表している。

 昨年10月から23区全域で,ごみの分別法が変わってプラスチックごみが「燃えるゴミ」になった。全プラスチックを資源化する港区を除き,練馬区など13区では容器包装リサイクル法対象物に限って別途回収して資源化を図っているが,残りの区ではペットボトルやトレー以外はほとんど燃やしている。その結果,高温やクリンカで焼却炉は傷み,金物が多く混入して機械の故障が増え,有害物質対処の薬剤投入が増えている。事業者である清掃一部事務組合が開催している実証確認検討委員会の報告だけでは明らかにされないが,現場の職員の話や当局が意図的に公表しない情報からは,相当なダメージが推測される。

 練馬清掃工場の側溝にダイオキシン6.8ピコグラムの雨水が存在した事実も市民団体の情報公開請求があってはじめて明らかになり,新聞報道があってはじめて事業者の説明があった。リスクコミュニケーションの欠如も問題だが,環境基準1ピコグラムを適用せずに工場からの排水基準10ピコグラムを適用して「問題なし」とする姿勢そのものが問題だ。

 先日,江東区議の薗部さんと有明清掃工場を視察する機会があった。ここは雨水用の排水マンホールから2ピコグラムが検出されたので,構内の清掃を一日4回に増やしたそうだ。普段の排水は一万分の一ピコグラム程度に処理しているのだから,今回の結果は「大変だ」と受け止め,対症療法に止まらず真剣な対策を検討してほしい。
 今,環境問題は地球温暖化対策などのエネルギー問題が主流だが,環境汚染は命や健康に直接関わる問題なのでおざなりな対応は許されない。