ダーラナホースは父の愛

2006年7月3日 11時52分 | カテゴリー: 活動報告

スウェーデンのダーラナ地方を代表する民芸品の木彫りの馬はダーラナホースと呼ばれ、お土産やインテリア用品にそのデザインが人気です。昔、北欧の森の国では伐採の仕事で長い冬を過ごす父親たちが子どもを思って彫ったのが始まりだそうです。赤や青や白をベースに花やリボンが描かれています。森の仕事から帰るお父さんのお土産だったのでしょう。手にした子どもたちの歓声が聞こえるような可愛い美しさです。
 ストックホルムの市庁舎で本物の子馬くらいの大きさのダーラナホースを見つけました。古城の趣きがある玄関ホールの一角で、ほのぼのした感じのカラフルな木彫りの馬が出迎えてくれます。お父さんの愛がいっぱいつまった優しい形に思わず笑みがこぼれます。
 ストックホルムではベビーカーを押している男性にたくさん出会いました。保育園や学校の送迎も父親の役目のようでした。父親の育児が進んでいるので女性の社会進出も進み、出生率も上がっています。日本では、1.25ショックといわれ、さらに出生率が下がり続けています。出産一時金などでお茶をにごすような施策では、女性は子どもを産めません。北欧諸国のように、育児は公的資金でまかなわれ、父親もいっしょに育児を担うのでなければ、産みたくても産めません。
 最近、親殺し、子殺しにいたってしまうような虐待が問題になっています。親子の情愛が育つには、人生のどこかで、特に幼児期に暖かい愛につつまれた経験が不可欠です。無条件に子どもを愛せますか?育てる苦労が愛を育みます。深い森の奥で子どもを思って馬を彫る父親の愛が、時を超え、伝わるからこそ今日でもダーラナホースに人気があるのだと思います。現代の父親はどうやって子どもへの愛を表現しているでしょうか?それぞれのダーラナホースを彫っているでしょうか? 6月18日は父の日とか。